>> Celeste blue 







あの、空を見ると思い出す。








「兄さん、早くしないともうバスが出ちゃうよ」

「ああ」

街から街への旅自体は手馴れたものだった。錬金術を使えないということは不便だが、幸いなことにアルは早々に慣れてしまったようだ。適応能力だけはこの弟には叶わない。幼い頃からからっぽの鎧に魂を定着させられて過ごしてきたのだから、一過なことでは動揺しないのだろうか。顔に出さないだけだとしても、いつまでも思い悩んでいるのは自分ばかりのようで、兄としては少し情けない。

「兄さん、ってば!」

まだどこか幼い声が呼んで、えいとばかりに空を見ていたエドの顔を引き戻した。

少しオリーブがかった大きな目がエドを覗き込む。再び兄弟で一緒に過ごせるようになって一年。その月日の間に少しはあった身長差もすっかり追い抜かれ、もう一度伸ばすことを考えてもいないようなこざっぱりと短い髪型が当たり前になった。

アルを見ていると命を感じる。流れる、吹き出す、生み出されていく命。それこそ長く冷たい弟の肌に慣れすぎていたせいかもしれないが。



「判ってるって、アル」

「判ってない!これ以上もたもたしたら無理やり運ぶからね!」

そう言った弟に木陰から引きずり出されて、トランクを持たされて、本当に背負いそうな勢いでバスの停留所まで引っ張っていかれる。

「ぼーっとするならここでして!ここなら乗りはぐれることも無いから!」

そう言って古びた停留所にトランクを置いてそこにエドを座らせる様はまるで保護者だ。

「お前、にーちゃんに対する思いやりってもんはないのか」

「あるよ、いっぱい。愛してるもの」

「・・・・・・・・・」

自分がいない二年間の間に伸びやかに育ちすぎた感のあるアルフォンスは、前にも増して感情をストレートに現す。

「ボクの分と、あの人の分とね」

「・・・あの人?」

「ハイデリヒさん」

すとんとエドが言えなかった名前を口にして、あっ兄さんここほつれてるよ縫わなきゃと当たり前に続ける弟を呆然と見た。

エドのコートの一番上のボタンからほつれた糸を引きずり出して、ボタンを取ろうとするその頭を。

「言ったことなかったっけ?ボク、向こうにいるとき、兄さんと一緒に暮らしてロケットの研究をしてる夢をよく見たんだ」

「初耳だよ!」

上げさせると、そっかごめん。とあっさり謝られて言葉が出ない。

「こっちに来て、ああ、ハイデリヒさんだったんだなあと思ったけど」

「・・・・・・」

「でももうボクのここのとこにちゃんといるから」

そう言ってアルはブレザーの襟元を握る。

「・・・」

「ハイデリヒさんだけじゃないよ。ウィンリィや、ばっちゃんや、・・・そう言えば師匠亡くなったって言ったっけ?」

「言ってねぇよ!」

「そう?亡くなったんだよ。師匠、兄さんのとこへ行けって言ってくれた。最期笑ってたよ」

叫んだエドにやはりあっさりと言った弟を、エドは呆然と見た。

「なんでそんな大事なこと・・・!」

それには答えず、取り上げたボタンをアルが自分のポケットに入れたところへバスが来た。やはり引きずられるようにして乗せられる。バスは空いていた。アルはエドを窓際に座らせて、自分も腰を下ろすとそのついでのように言った。

「でも死んでしまった人にはもう何もしてあげられないよ」

最近少し丸みの落ちてきた頬を見ていても、アルフォンスはこちらを見ず、前を見据えたまま続けた。

「兄さんも、判ってることだって思ってたけど」

「ああ、判ってる、よ」

「判ってないよ。・・・・まあ、そこでやることやっても迷うのが兄さんらしいとは思うけどね」

それでも変わらずに軽い調子のアルフォンスをいぶかしく見る。

「迷う、って」

「ハイデリヒさんは迷ってなかったよ」

「・・・・っ」

アルを見ても思い出すことはないけれど、あの色を見ると思い出す。

鮮やかな青。穏やかな微笑み。諦めかけていた自分の背中を押し出してくれた。

「きっと無理をしたよね。でも迷わなかった。ラースも迷ってなかった。多分父さんもね。死んでしまったら終わりなのに、もう戻れないのに、それでも迷わなかったんだよ。師匠は・・・からだのことが原因だから、ちょっと違うけど、でも笑ってた」

「そう、か」

ハイデリヒもしかにあの時笑っていた。笑って自分たちの世界だと言ったこの世界を、守らなくてはと思った。

「でもアル・・・。あいつは・・・ハイデリヒは・・・」

「兄さんの後悔は兄さんのものだけど、そこにあの人を巻き込むのは失礼だよ」

ボクたちはあなたの夢の中の存在じゃないよ。そう言われた時に。自分がどれほど酷いことを言ったのか思い知らされた。だけど、もうハイデリヒを抱きしめてやるには遅すぎて。

「オレは、間違えてないのかな」

命をかけてまで帰そうとしてくれたハイデリヒや、ホーエンハイムの想いを、結局は無視してしまうことになった。あの時はそうするべきだと思ったけれど、いろんな人の想いを無碍にして、向こうの人の心配も無視して、アルを巻き込んで。それでもそこまでしても、ここに戻ることは。




(「どうして!」)

叫んだノーアの言葉を思い出す。門を壊そうと動いた自分たちに。ノーアの膝に抱えられたハイデリヒは、やはり穏やかな顔をしていた。

(「どうして戻ってきたの!?アルフォンスは何のために!」)

泣き叫ぶノーアの元へ行き、ぐったりと力の抜けたアルフォンスの頬を撫でる。冷たかった。彼がもういなくなってしまった証拠だった。

――― お前は、これで良かったのか?

時間がないと言った彼にどれほどの時間が残されていたのかエドには判らないが、それすらも断ち切られて。エドの話を呆れたように、それでも最後まで聞いてくれた彼はもうエドの手の届かない所へ行ってしまった。そう、目を閉じてもう笑わないハイデリヒなど、ハイデリヒではなく。

(「ノーア。アルフォンスのこと、頼むな」)

ただの抜け殻でしかない。

(「エド!」)

それからは振り向かなかった。錬金術を使わずに門を壊すのは骨が折れるだろうが、自分たちがしでかしたことの後始末は自分でしなければならない。そのためにこちらに戻ってきたのだから。

後片付けも、ちゃんとするのよ。と懐かしい声が耳の奥に閃いて苦笑した。こんな時に思い出すのがスロウスの、・・・ホムンクルスの言葉かと。

傍らのアルを見ると、弟の目はどこか不思議な色を湛えていた。エドは言った。

(「やるぞ、アル」)

(「うん、兄さん」)




もしハイデリヒが生きていれば、戻ってきたエドを見て悲しんだだろうか、また怒って突き飛ばしただろうか。それとも呆れて笑ったかもしれない。それでも戻ったことに後悔はなかった。

走るバスが揺れてそれに肩を揺らした時、アルがようやくエドを見た。

「どうだろうね」

静かに言葉を返す弟は、エドをどこまでもまっすぐに見る。その色はあの時のようにどこか。

「・・・でも、誰から見ても間違ってない答えなんて出せないよ。生きていれば迷うことだらけだよね。生きていると考える時間がありすぎるもの。ボクもたくさん迷ったよ。いっぱい後悔もした。あの時、どうしてもっと強く止めなかったんだろう。魂だけの存在になってまで本当に生きている意味はあるのかな。そもそもボクは本当に存在してたのかなって」

「・・・うん」

「触れても触れても何も感じない体。本当に世界は存在するのかなって思ったりもした。兄さんが傷つくたびに、これが夢だったらどんなにいいかと思ったけど、いつまで経っても眠くすらならないんだ」

そう言うアルはくちぶりも、微笑みまでも穏やかで、思わずエドはその手を取る。それにふと目を和ませてアルは続ける。

「ボクたちが旅をしている間にたくさんの人が死んだよね。それがボクたちのせいだと言える人たちもたくさんいた。それでもボクは身体を取り戻したいなんて、我儘どころか罪なんじゃないのかなって思ったりもした」

「アル!」

思わず叫んだが、それでもアルの微笑みは揺らがない。

「うん。だけどそんな風に迷うボクでも兄さんは愛してくれた。取り戻そうって言ってくれた。優しい人たちが、応援してくれた。そして何より、ボクも兄さんの身体を取り戻してあげたかった。我儘でも、罪でも、ボクは兄さんを失いたくなかった。・・・そしてボクは賢者の石を使った」

ぎゅうとエドの温度を確かめるように握り締めた手のひらを握り返す。

「兄さんが元に戻してくれた後は、みんなが信じられないような話ばかりして、それも皆がボクに嘘をついてるのかと思ったよ。だって写真を見せられて、この鎧があなたですなんて言われてもね?・・・でも実際に兄さんはいなくて、ウィンリィはボクよりずっと大人っぽくなってて、ボクの知らない人が、兄さんの思い出を話してくれるんだ」

会いたかった。とアルは続けた。

「会いたくて会いたくて会いたくて。兄さんに会って兄さんの口からボクたちのことを聞きたかった。どうしてこんなことになったのか。ボクたちは、どうして離れ離れになってしまったのか、ボクたちはどうして・・・」

急くように言葉を重ねていたアルが、急に言葉を止めて小さく息をついた。記憶があってもなくても、兄さんに頼っちゃうとこは変わらないね。と自嘲するアルの横顔がひどく大人びて見えた。当然なのだが、記憶を取り戻したアルは見た目のように幼くは無いのだ。

「そうしてる内にね、夢を見たんだ。兄さんがボクの知らない街で、ボクが知ってるよりずっと大人の顔で、本を読んでる夢。まだ読んでるの?って声をかけたら、もうちょっとって顔も上げないでさ。相変わらずだなあって思ったよ。夢の中のボクはそんなに帰りたい?って聞くんだけど、そうしたら兄さんが顔を上げてね。当たり前だろ、必ず戻ってアルと会うんだって言ったんだ。
それを聞いたとき、ボクは判った。判らないことだらけで、迷うことばかりだけど、それでもボクはやっぱり兄さんに会いたい。兄さんと一緒にいたいって。記憶があってもなくても、そうやってたどり着いたところも同じだった」

ごめん、と口をついて出そうになった。こちらに来たばかりの頃のエドはあんなにもアルを、弟を求めてやまなかった。元の世界に戻る方法を必死で求めた。それなのにハイデリヒや、他のたくさんの思い出の中の人たちに会うにつけ、いろんなものが曖昧になっていってしまって。

この世界は、あまりにも向こうに似すぎているのに、向こうのことを話せば誰も彼もがエドを笑う。夢でも見たんじゃないのか、そんな夢みたいな話信じられない。そしてその内、父親までもが帰らなくなった。向こうの世界を知る人間が居なくなってしまえば、自分の感覚さえ曖昧になった。そう、まるで夢のようだと。

「ねえ、兄さん。鎧のボクが消失して、兄さんが自分を賭けてボクを錬成してくれた時、迷ったりした?」

「・・・・・・いや」

「ボクは迷わなかったよ。他の人たちのことや、多分その後の兄さんのことでさえ考えなかった。ボクがいなくなれば、兄さんはまたボクを錬成するかもって、そんなことすら思いつかなかった」

それはエドもまたそうだった。誰かが悲しむだとか、錬成したアルが、自分のために兄が死んだと泣くだろうことすら考えなかった。ただ。

「ただ、失いたくなくて」

「うん」

アルが頷く、バスは相変わらずがたごとと揺れながら走ってゆく。空が青い。

「ただ大事で、ただ会いたくて。ただ・・・愛しくて」

思わず涙がこぼれかけた。それを喉に力を入れて止める。

「何が正しいのかなんて知らないよ。世界の理に外れても、間違いだと言われても求めるものがあって、それがエゴでもその為に出来ることを出来るだけやった。だから迷わない。後悔もしない」

命をかけても、得たいものがあった。その等価は自分で決めたものだから。

「だけどボクは生きてる。ボクも、兄さんも生きてる」

噛み締めるように言ったアルの言葉は、たくさんの死を思い起こさせた。

思えば母が死んで以来、死と言う言葉はあまりにも身近にありすぎた。
ニーナ、マジハール、マルコー、ヒューズ、グリード、スカー、ラスト、スロウス。キメラたち、軍人たち、名前も知らない人たち。・・・助けられなかった人たち、この手にかけた者たち、賢者の石の犠牲になった人たち。

多くの人を犠牲にしてその上を歩いてきた。あまりにも多くの人たちを。

それどころかエドが生きているのは紛れも無く、賢者の石の犠牲になった人たちの命のおかげだ。

「生きのびたからにはそれを背負っていこうと思った。だからボクも迷わない。何を捨てたってずっと兄さんと一緒に生きていくって決めたから。だから兄さんも今更迷わないで。今更間違えないで」

失いたくない、会いたい、愛しい、大事。

なんて純粋で、なんて残酷な想いだろう。求めて、それが人を傷つけて、それでも求めずにいられない。

「生きていく上で迷わずにいることは難しいよ。間違えるし傷つける。でも兄さんと生きていく為ならボクは迷わない。迷わずにいられるたったひとつのことがあなただから」

「・・・・・・」

「例えあなたにとって、ボクがそのたったひとつでなくても」

「オレ、は」

「判ってるよ、兄さんがボクを大事にしてくれてるってことは。兄さんは昔から出来ることが多くて、優しすぎるんだ」

「ちが・・・」

違う。あのままでは。あのままではこちらにも向こうにも必ず弊害が。自分の手で後始末をつけるには、こちらに戻ってくるしか。決してアルを置いていきたかった訳ではなくて。

「だいじょうぶ。兄さんがどこへ行っても、どれだけ無茶をしてもボクはついていくから。もう、あんな風には置いて行かせないからね」

そう言ったアルが伸ばしたもう片方の手でエドの機械の手を取った。

「この手を戻すってことも、思い出したし」

すっかりふっきったというか、腹の据わってしまった弟はエドの迷いにすら頓着しない。けれど。そんな。

「アル、ちが・・・・違う・・・・」

バカみたいに何もかもに迷う。迷った挙句に誰かの命までも踏みにじって。そこまでして得た思いですら、夢のように曖昧だなんて。

「オレはそんなにいいもんじゃ、ない」

「うん?」

「優しくなんてない。・・・・・・・・・できることなんて、何も、ない・・・・・・・」

いつのまに。

アルのように、せめて背負って生きていくと言えなくなってしまったんだろう。

空の色にハイデリヒを重ねて、郷愁に暮れたってそれは自分の慰めにしかならないと、・・・・そう『判っていた』はずなのに。



「・・・・・・・・・・・・・・・・・そうか」

急に思い立ったようにアルが言って、エドの両の手のひらを強く握った。

「・・・・・・・・アル?・・・・・」

「今度はボクが兄さんを助ける番なんだね」

「・・・・・・・・・・・」

「ボクが鎧の時、兄さんが迷わずにずっと前を走っててくれたみたいに。今度はボクが」

そうか、そうだよね。とアルは嬉しそうに。

「弟だからっていつまでも兄さんに頼ってちゃだめだって思ってた筈なのに、ボクも修行が足りないなあ」

そう言うとアルは揺れる窓を見た。エドの目には、空も道も、果てなく続いていくように見えた。

「いいよ」

それを乗り越えていこうとする、目を。

「兄さんはどんなに迷ってもいい。間違えてもいい。ずっとボクがいる。この腕も、足もいつか絶対に取り戻してあげる」

「・・・・・・・・・・・・・ッ」

もう泣くのだと思った。心から溢れ出す感情が多すぎて、ついていけないと思った。バスのふり幅にあわせてこぼれてしまう気がした。

母親がいなくなったあの日からのことが、埒も無く思い出されて、渦巻いた。

「兄さん?」

うつむいたエドを心配げに呼んでアルがあたたかな指先でエドの肩を撫でた。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そういうんじゃ、ダメ?」

そのぬくもりと、長い沈黙に耐え切れなくなったように、アルが小さくそう言ったので、どうにかエドは自制心を取り戻す。

――― 泣いている、場合か。

「ばーーーーーか」

「ば・・・・・・・っ、てヒトが真剣に言ってるのに!」

「うっせぇ。14歳のくせに生意気言ってんじゃねぇよ」

「じゅうよん・・・・ってそんなの見た目だけだろー!?」

「こないだまで記憶なかったくせに」

「今はあるもん」

「ほー、それは良かったですね、アルフォンス君」

「む・・・・・・・かつく!その14歳に身長負けたの誰だろうね!」

「う・・・・・・・うるさいうるさいうるさい!これはなあ!機械鎧が重・・・・・っ」

「ついてなくても絶対ボクのほうが勝ってる」

「あんだとーーーー!?」

「確実に勝ってる。・・・・・・・・・・あ、兄さん、もうそろそろつくんじゃない?運転手さーん!次降りますー」

「勝ってねえ!」

エドが叫んだ言葉を無視して、トランクを下ろして兄を立たせ、その手にトランクを持たせると自分も荷物を持つ。結局保護者だ。

バスが止まるとふたり分の賃金を手渡して礼を言ったアルは、急かすようにエドを降ろした。タラップを降りたエドは、きょろきょろと位置を確かめるアルの頭を小突くと先に歩き出す。

そうだ、弟に負けてなんていられない

「ちょ、ちょっと兄さん道ー!あってるのー?」

「合ってる合ってる」

「うわ、嘘くさーい・・・っていうか適当くさい!」

「煩い、ついてこい弟よ」

「・・・・・・・・・・・・・・・はーい」

たたっと軽い足取りでエドを追ってきて、一歩下がった位置で。

「・・・・・・・・・・・・笑うな」

「笑ってませーん」

いつかの旅のように歩いていく、またふたりで。


あの空を見ながら。








これでデリヒ補完になっているのかというツッコミはありです。自分ではそのつもりなんですが。
実はこれ、書いてる時泣きながら書いてました。本気ではじめての経験でした(笑)年のせいかな(笑)
ハイデリヒの描かれ方は可哀想だったし、他にもたくさん可哀想な人たちがいましたが、兄弟の想いや覚悟を書くことで救えると思いました。
ハイデリヒを見たとき、兄さんは顔を歪めただけで、それ以上は何もしなかった。どうしてかなと思ったときに、でも駆け寄ってって泣くことだけが悲しんでいることではないよなと思いました。ハイデリヒが死んでしまったと判った時点で、もうハイデリヒにしてやれることは何もない。それなら自分に出来ることをやろうとする方が兄さんらしいと思ったんです。アニメの中でニーナを始めいろんな人が死んで、死んでしまったものにはどうすることも出来ないんだと何度も何度も思い知ってきたのだと思いますし。
忘れないでってハイデリヒが言った、夢の中の存在じゃないよって言った、その一番ハイデリヒが望んだことを、忘れる人でもないと思います。ハイデリヒが命をかけても、その人の世界に戻してあげたかった人は、弱くて強い人だと思います。そして誰もがそうなんだと思います。ハイデリヒ自身も。
050802 礼




05.08.09夏コミ用ペーパーに載せるにあたり、ちょっと改稿。