あーーって。
兄さんが謎のため息をついた。
いや、ああああかな。・・・・・・・・・・うあああかも。
いやあの、「あ」に点々ついてるみたいな感じで。ありていに言えば非常におやじくさく。
「ああーーーーあ」
兄さんは息をついて。
「キスしてぇ」
って言った。
>> ×××
「・・・・・・・・・・・・・は?」
兄さんのことでなくとも物分りのいいはずのボクだったけど、もはやついていけずに聞き返す。
何言ってんのこのヒト急に。
「キースーーーーー!してえ!」
「誰に」
キス、というとあのキスだろうと思う。くちびるをくちびるとかほっぺたとかにくっつけたりするアレ。
兄さんは結構キス魔だ。
ボクが生まれた時、弟誕生を心の底から喜んだ一歳年上の兄は、ボクがまだ目も開かないころから顔中を舐めていたrらしい。
そんな話を母さんに聞いたことがある。
その後もケンカした後の仲直りのときやら、慰める時やら時やら、ことあるごとにボクのほっぺたやおでこにキスを仕掛けてきたものだ。
これをキス魔と言わずに何と言おう。
そんな兄だが、よく考えてみればボクや母さん以外にキスをしたところは見たことがない。あんまりたくさんされるもんだから(ボクは)思いもつかなかった。
あたりまえか。母さんが死んで以来、ボクらは目の前の目標だけを見てきた。
それは到底、他人に話せるような内容ではなく。
ボクらはふたり、身を寄せ合うように生きてきたから。そのボクが鎧になっちゃって、まあ弟にキスするような年齢でもなくなってきたのは確かだし。
・・・・・・・・・・・・なんだろう。禁断症状かな。
問い掛けたボクに、兄さんはおもむろにベッドから立ってボクにちかづいてくる。
まあ、兄さんもお年頃って奴だし、うん。欲求不満ってやつかもしれない。
ひとりで納得したボクは兄さんの話を聞くために、読んでいた本を置いて近づいてきた兄さんを少しだけ見上げた。ボクの体は大きくて邪魔だから、宿にいるときはだいたい床に座っている。
「お前に」
ボクの目の前まで来た兄さんは、まっすぐにボクを見てボクの肩に手を置いた。
「うん・・・・・?」
ボクが何?と言いかけて、突如ボクは今までの話の流れを思い出した。
「え?ボク?」
「うん、したい」
言いながら、兄さんがどんどん近づいてくる。金色の目とか、まっしろのほっぺたとか。
さくらんぼみたいなやわらかそうなくちびるとか。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
兄さんはほとんど首を倒すようにして(じゃないとツノが刺さる。)ボクの鎧の頭の口のようなあたりにぶちゅ、とキスをした。
何度も。音を立てて。
「うん、満足」
ほとんど停止状態のボクを置いて、それで満足したらしい兄さんは満面の笑みでボクから離れて、自分のベッドに戻って寝転んだ。
「・・・・・・・・・・・・・・・ナニソレ」
思わずボクは呟く。
声になったのはそれだけだったけど、ボクの心理状態といえば、例えてみれば春の初めの嵐のようだった。だって。
だって。だって。だって!
解説しよう。あるいは白状しよう。
ボク、アルフォンス・エルリックは自分の兄であるエドワード・エルリックを愛している。
愛していると言うと兄弟愛に捉えられがちなので、あえて言うならば恋をしている。
ボクはエドワード・エルリックの血の繋がった弟なのだけれど、そして念のために言うならば兄は確実に男なのだけれど。
そんなものはふっとばして、もう心の底から兄さんに夢中なのだ。
もちろん兄さんの容姿と来たら美少女もかくやというほど端麗だし、金の髪も、金の目も日の光で作ったみたいな綺麗な色だし、笑うと可愛いし、たまに壮絶な色気をかもし出すし、という見かけの好みもあるとは思うんだけど。
小さいと言われると(平均より身長が低めなことを彼は非常に気にしているので)洒落になんない反応して怒り狂うとことか、やたらと自信満々で唯我独尊で、悪知恵の異常に働くとことか、そういうとこも含めて。
彼が彼であること。兄さんを形成する全て。
あ、今の説明、兄さんが見かけだけよくて性格悪いみたいな言い方したけどそうじゃないから。
兄さんはやさしい人だ。兄さんはアルはやさしすぎるってよく言うけど、ボクに言わせればそれって兄さんのことだから。って思ってしまう。
母さんを失うことに耐え切れなかった兄さん。ボクを失うことに耐え切れなかった兄さん。自分を犠牲にする兄さん。全ての罪を背負おうとする兄さん。
泣かない兄さん。笑う兄さん。どんな辛い時も。
まるで真綿に包むようにボクを守ろうとして、それを実践している兄さん。
ボクは彼に恋をしている。だけどそれを言ったことはない。弟だとか男だとか、そういうのは理由じゃない。
彼の左足と、右腕は機械だ。機械鎧という義肢だ。左足は母さんを人体錬成しようとして代償として持っていかれ、右腕は・・・・・同じく母さんの時に代償で体全部を失ったボクを魂だけでもと、取り戻してくれた兄さんのボクのための代償だ。
あの機械鎧は兄さんがボクを求めてくれた、何よりの証拠。片腕を失ってまで、ボクを失うまいとした兄さんの思いの象徴。
それ以上。
それ以上ボクが彼に何を求められるだろう。
兄さんはボクの魂を鎧に定着させて、ボクを救ってくれた。それなのにまだ、ボクの体を取り戻そうと旅をしている。
国家錬金術師という軍の狗になってまで。
もう充分なのに。
だからボクがそんな風に兄さんが無茶をするのに反対しなかったのは、ボク自身のためじゃない。兄さんの。
兄さんの右腕と、左足を取り戻す方法が見つかるんじゃないかと思ったからだ。
ボクだってそりゃ、元の体に戻りたくないわけじゃない。でも兄さんの手足とボクの体と、選べって言われたらボクは兄さんの手足を選ぶ。
兄さんにこれ以上、ボクのための犠牲になってほしくない。本当は兄さんは、誰よりも、誰よりも自由に羽ばたいていけるひとなんだから。
だからボクは彼にこれ以上何かを強いる気は無い。・・・・・・・・・・・・・・・・・のに。
「兄さん」
「んー?」
急にボクにキスしたいなんてそんなの有得ないから!
「何で急にキス?」
ベッドに寝っ転がって、読みかけの本のページを開けている兄さんに問うと、兄さんが目だけこっち向けてくる。
「さあ」
さあ?さあって何?さあなんてそんな適当な言葉で花の14歳の純情可憐なボクの騒いだ心を落ち着けさせられると思うわけ!?
「昔はよくしたじゃん。別に理由なんかなかっただろ」
「・・・・・・・・・昔はね」
さっきも言ったと思うけど、兄さんはキス魔だし、ほんとうによくキスはした。母さんとするよりずっと多かったと思う。でもそれには。
「大体の場合は理由があったと思うけど」
「んー。あれだろ、仲直り?でもさ、もっと小さい頃はそんなに理由なんてなかったぜ。強いて言えばお前が可愛かったから?」
「何で聞くんだよ。っていうか可愛くないよ今は」
「え、可愛いよ」
何言ってんの。そんなの100人聞いて100人ともそんなこと言わないよ。ってボクが言うと。
「じゃあ101人目がオレだな。いいじゃねーか、オレは可愛いと思ってるんだから」
いひひ、と兄さんが笑う。
「ということは、ボクが可愛かったからキスしたわけだ?」
「あー、まあそうなるかな」
寝転がってる兄さんが、天井を見上げながら頷く。
「うん、そういうことだな。一生懸命本を読んでるアルを見てたらなんとなくしたくなったんだけど、そうか。可愛いからか」
え。ちょっとまってそこでそういう風に納得されるのもなんかちょっと違うような・・・・!
「ず・・・・・・・・」
ボクはなんだかどうしていいか判らなくなってしまって、おたおたして、結局出た言葉が。
「ずるいよ兄さんだけ!ボクだってしたい!」
じゅ、じゅうよんさいって正直だなあ・・・・・と兄さんに何も求めない決意はどうしたんだボク。と自ら突っ込みながらも既に出てしまった言葉は取り返しがつかず。
なのに兄さんは。
「おー。いいぞー」
「・・・・・・・・・・は?」
いいぞーってなにそれ。
聞かされた言葉についていけないでいると、兄さんはいそいそと起き上がって、シーツの上でボクの方を向いてぺたんと座ると、ん。と少しだけ仰向いて目を閉じた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・や」
ばいだろうそれは!と思ってボクはさっきよりよっぽどおたおたした。ええええ?
いや待って待って待って。さっきよりかなり待って。
だってそれはダメだよ、だってそんなの、[キスを待つ兄さん]なんてそんなの全然ダメに決まってる!
だってだってだって・・・・・・・・・・・・・・・うわあああ、可愛いいいーー。
ボクは恋する少年の気持ちそのままに身悶える。あのね、だって兄さんはさ!!
あの、天下の国家錬金術師だよ?鋼の錬金術師のエドワード・エルリックだよ?っていうかエドワード・エルリックがだよ?
そんな大人しく目を閉じて、上向いて、そんでもってつやつやのくちびるをちょっとだけ開き気味にして、ボクのキスを待ってるんだよ?
いいいいいいまだけでいいです今だけ生身に戻してかみさま!
「アールー。まだー?」
呼んでます神様兄さんが早くって。
「なーアルー」
そうか生殺しってこういう状態を言うんだ・・・・・・・!
「アルー?」
鎧になって色々不便なことはあったけど、ほんともう、ほんともう、本当に今ほど不便だと思ったことはないよ!
「おーい」
「兄さん!」
がしっと兄さんの肩を掴んだら、兄さんがびくりとして目を開けた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・なんか怖いぞ、お前」
ボクを見上げた兄さんが多少引き気味に言うのを、しっかり捕まえたままにする。
「ボク、ボクね!」
キスをしたいよ。あなたに。
死ぬほど。息が止まるほどくちづけてみたい。
おはようと、おやすみと、いってらっしゃいと、ただいまと。
大好きだよ、のキスをしたい。
「ボク、キスはしない」
「・・・・・なんで?」
だけどボクには体が無い。
触れても触れても触れても。
触っても撫でても、抱きしめても。
兄さんを感じることの無いからだ。
「したいなら、すればいいじゃんか」
「戻ってからに、とっとく」
兄さんがボクを見上げる、その目が揺らぐ。
ああ、ごめんね。酷い事を言った?ボクはまたあなたを傷つけた?
肩に置いた手をはねている前髪のあたりを撫でる。
「戻ったら、ボクからたくさんしてあげる。だから戻るまでは兄さんがして?」
「オレ・・・・・?」
「うん。そういうのも、楽しくない?戻るまでに兄さんがしてくれた数だけ、戻ったら兄さんにキスをするよ。ねえ、早く戻らないと、ボク、兄さんから離れられないね」
そう言ったボクを兄さんは、なんともいえない顔で見ていた。
「・・・・・やだ?」
あんまりボクをじっと見たまま固まってるもんだから、さすがに不安になって聞くとふるふると兄さんが首を振った。
ふるふるふると頭を振って、振りつづけて、・・・・・・・・ちょっと兄さん、それ酔っちゃわない?
「兄さん」
広げた手のひらで、えい、と頭を押してそれを止めたら、ボクを見上げたままの兄さんがみるみるうちに真っ赤になった。
「え、真っ赤だよ、兄さん」
両手で兄さんのほっぺたを包んで、ボクの手は冷たいからそれで少しは冷えるかなと思ったけど、全然だった。
「そ」
「そ?」
「そしたら、すっごいいっぱいしたらどうなるんだよっ」
いっぱい?
「いっぱいってどれくらい?」
「いっぱいはいっぱいだよ!数えられないくらい!」
きぃっと兄さんがサルみたいに暴れた。
(いっぱいって・・・・・・・・)
ほんともうなんなのこの人。この人の可愛さの凶暴なことっていったら、もうほんと暴力なんじゃないの。ボクもう打ちひしがれるよ。
数え切れないくらいいっぱいしてもらったら、そりゃ数え切れないくらいいっぱいするに決まってる。毎日毎日。朝も昼も夜も来る日も、来る日も。
そんなこと言っていいわけ?弟に。ボクもうずっと兄さんから離れてやらないよ?
「そしたら兄さんがもう嫌だっていうまでいっぱいする」
兄さんはバカアルとかアホとかすかぽんたんとかいろいろ言いながら照れてる。
「だけどねえ、まだ5回くらいしかしてないよ?」
膝を落として、出来るだけ兄さんの目線に合わせたら、兄さんが自分のほっぺたからボクの手をどかす。
誰よりも自由に羽ばたいていける人。
それなのに、こんなにもボクだけを見てくれる人。
ほんとうに幸せだと思う。ただ今傍にいてくれることが。
「嫌・・・・・って言うわけないだろ」
そう言って兄さんは、ボクのツノのところにキスをした。まるで誓いみたいに静かに。
ああ。
「もう。あんまり可愛いことばっかり言ってると押し倒すよほんと」
手に、入れたくなってしまう。だから自分からキスなんて出来ないと思ったのに。
これじゃ逆効果だ。幸せだけど。
「兄貴を可愛いとか言うな」
ハイハイ。そうでした。でも可愛いんだもの。
「でも別に押し倒すのは構わないぞ?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え。
ちょ。
いやちょっと、いやちょっと待って、いまいまいま。
いまかみさま兄さんは何をいいましたか!
押し倒し・・・・・・・押し・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!
「その代わり戻ったら押し倒させろよ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
神様。
ボクはこれ以上彼に何かを強いる気がありません。
・・・・・・・・・これでどうやったら恋人同士にならないで済むんだろう。・・・・・・・・って思わせるほどにこれくらいの会話は日常的に交わされているといい(笑)。我ながらすごいアホ話でしたが、拍手では予想以上にコメント頂きました。オマケのせいかもしれません。有難うございます。
05.2.23
そんなわけで会話のみ生身弟オマケ文ふたつ。短いですよ。
→兄さんが乙女でも許せるひとは此方
→むしろ兄さんにはアルを襲うくらいの気概が欲しいひとは此方
ほんとに死ぬほど甘いですよ?気をつけて!(笑)
「・・・・・・・・・・・っていうこと、あったよねぇ」(しみじみ)
「あー」
「ボクほんとあの時兄さんはボクの気持ちに気付いてて、牽制されてるんじゃないかと思ったんだよね」
「あー」
「その割にやたら積極的に色々してくるしさ。アレ以来兄さんほんとに毎日ボクにちゅーしてたし」
「あー」
「あーあーって聞いてるの?」
「あー」
「はいはい、全然聞いてないわけね」
「・・・・・・・・・・・・あのさ、アル?」(真剣)
「・・・・・・・・・・・・何?」
「それって・・・・・・・・それってさ、つまりその時からオレのこと好きだったってこと?」
「その時も何も、もっと前からかなり好きだったけど?言った事なかったっけ?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・って、ああそんな頭振らなくても」
「ないッ」
「そうだったかなぁ・・・・・・・・・。ずっとね。大好きだったよ。鎧の体がもどかしいくらいには。(でも鎧でもなきゃ、我慢できなかったよなぁ・・・・・)」
「オレ・・・・・・・・・」
「うん?」
「オレも!オレも、あの時にはお前のこと好きだった!」(さらに真剣)
「へえ、そうだったの」
「・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・って、えええええええええええ!?それほんとに!?」(がしっと肩掴み)
「ふ、ふつう好きでもない奴にキスなんかしないだろ!気づけ!」
「・・・・・・・・・・気付かなかったよ・・・・・(呆然)・・・・・兄さん元からキス魔だし・・・・・・・・」
「だって・・・・・・・・・・・・・・・・!」(多少涙目)
「(きゅーん)・・・・兄さん・・・・・・・・・」
「おま、おまえこそ、オレから早く離れたいみたいな言い方しやがって!」
「そんなの、照れ隠しに決まってるじゃない」
「オレは!お前を早く元に戻してやりたかったし、でもお前が離れるのは嫌だし!だから、戻る前に死ぬほどキスしとけば・・・・」
「もしかしてボクにキスしてほしかった?」
「だから!毎日してたろ!?」(真っ赤)
「うん、そうだったね。有難う、いっぱいキスをくれて。これからもずっと一緒にいようね?」
「アル・・・・・・・・」
「ごめんね、今まで気付いてあげられなくて」
「も、いいよ。お前が悪いわけじゃない」
「でも・・・・・・・・・」
「謝る代わりに、することあるだろ・・・・・・・・・!」(照れ)
「う、うん・・・・・・・!(ああああ!生身万歳!)」
アル引き続き多少ヘンタイ気味。兄さんはヤバい程乙女。でも弟にだけはヨワヨワの兄さんが好き。
しかして男前兄さんも捨てがたい。つーか両方バッチコイなひとは→襲い受けバージョン。
コレ男前っつかさ・・・・(笑)
「おいアル、キスさせろ」
「え?・・・・・・・って、わ、わ、わあ!ちょ、ちょっとあぶ・・・・・危ないよ!乗ってこない!っていうか舌なめずりしない!」
「うるせー口だな、黙らせんぞコラ」
「煩くさせてるのは誰さ!別に嫌とは言ってないんだから、普通に出来ないの!?(ぶちゅ)・・・・・・・・・・・・ぶは!!って言ってるそばからこの人は!」
「・・・・・・んだよ。戻ったら嫌がるまでしてくれるっつった、あれは嘘か?」
「嘘じゃないけど、だって戻っても、兄さんがしてくるペース変わらないじゃないか」
「だってお前、可愛いんだもん」
「・・・・・・あのね。それはこっちの台詞なんですけど。(ただし黙っていれば) そもそもね、兄さん。あの時ボクが言ったのは、してあげたいであって、してもらいたい、ではないんだけど」
「じゃ、しろよ」
「睨まないでよ〜・・・・・そうじゃなくてさー・・・・もっとこう、あるじゃない雰囲気とか」
「何が雰囲気だ。しねぇんなら、オレがする。つーかヤる」
「え。え、えええええええ?ちょ、ちょっ・・・・・や、やだ兄さん。脱がすの止めて!」
「そういや、あの時押し倒されたら押し倒す約束もしたもんな?よーし覚悟してろよ」
「そりゃ、あのだいぶ後で結局我慢できずに押し倒したけど!(ちゅーーーーーーーーーーー)・・・・・・・・はぁ・・・・ちょ・・・・に・・・・・・」
「・・・・・・・・お前、ホント可愛いなあ・・・・」(すりすり)
「だからそれは・・・・・・・・!!判った。判ったか・・・・にい・・・・・ん・・・・・・・・・・・・・、!! 判ったから!じゃあ勝負だ!」
「何!?勝負だと!?」
「(ノリやすい人で助かるよ)そう、勝負。先にイかされた方が負け。ね?」
「勝ったほうが上だな!」
「そうだね」(とりあえず体制を戻す)
「負けねーぞ!(ごごごごごご<闘志を燃やす音)」
「そうだね。さ、こっち向いて、兄さん」
「おう!(ちゅ)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ん・・」
「・・・・・・・・・(キスされてしまえばとんでもなく可愛い人なのに、なんでこんな持っていき方しかないんだろう・・・・)」
「んぁ・・・・・・・・・・は、アル・・・・・・ずる」
「(くす)何?・・・・・・・・・聞こえないよ」
「・・・・・・・・ん・・・・・・アル・・・・・・・・んんっ」
終われ。・・・・・・・・・・・・男前というよりはアホな兄さんに・・・・(笑)もともとはアルに迫る兄さんを書きたくて書いた話なのでした。
めちゃ甘だろうが乙女だろうが大丈夫だ!むしろ兄さんなら何でも来い!なひとは→乙女バージョン。