CAUTION!
ハイデリヒ×エドワードです。
ヤっちゃってるので15R。
ヤってなくても15R。残念ながら楽しいもんじゃないのです。
兄さん悪女化(女体に非ズ)。
ハイデリヒを思いっきりアルの身代わりにしている兄さん。
それを知りながらエドワードが欲しいへたれハイデリヒさん。
そんなダメな2人でもよければどうぞ。
>> sandspiel
「ふ・・・・・あ、あぁん」
ひどく甘い声が耳をかすめる。快楽を追い求めて自ら腰をゆする彼の最奥を抉るように突いてやると、目じりから透明な涙が流れた。
まるで悪魔だ。と快楽に溺れそうになる頭の隅で思う。
麻薬のように、一度手にするともう手放せなくなる。ひどいバッドトリップを起こして。
「ん・・・ん・・・あ、アル・・・・・っ」
左腕が伸ばされて後頭部をぐしゃりと掴まれた。引き寄せられるまま口づけて投げ出された左足の傷をひっかいてやる。
「ひあ・・・・っ」
のけぞるように嬌声を上げた彼の古い傷跡は彼が最も感じる場所のひとつだ。
弄ってやると、それだけで彼の内壁が痛い程に締め付けてきて、目の前がスパークする。
「エ・・・・・ド」
「ぅ・・・・・・・あ、あ、いっイイ・・・、・・・イイ、アル、そこ・・・そこ・・・ッ!」
身も世もなく鳴いて、泣いて、がくがくと震えるエドワードにひたすら打ち付けて、さらに彼の痴態を引き出そうとすれば、応えるようにいくらでも落ちてゆく。情欲の海に。
「うあ・・・、ああ、あん、・・・ふあぁあん」
「エドワード・・・・・・・・ッ」
「ひあ、あっ・・・・・・ダメ、だめぇ・・・・も、もう」
イク、と声にならない声で叫んだ瞬間に彼の奥がさらに引き絞られ、握っていた彼のものが弾け、その刺激と淫らな様にこちらもまたイかされてしまった。
「・・・・・・・・・ふ・・・・」
欲望の全てを彼の内に注ぎ込んで、途切れそうになる息をつく。腕の中で彼は快感の余韻に浸って、熱い息を吐いている。
汗に濡れた額にはりついた金の髪をかきあげてやると、閉じられていた目が開いて、蜂蜜のような色味を増してうるんだ。
ちゅ、とこめかみにくちづけると、くすぐったそうに笑う。
その小さな笑顔を見るのが好きだった。先ほどまでの淫蕩じみた喘ぎを上げる姿とは、かけ離れたひどく愛らしい笑顔。
まるで悪魔だ。
そんな笑い方をするくせに。
「気持ちよかったみたいだね?」
「ん。・・・・・・・・・・・ん、ぁ」
抱き寄せて胸の上にのせると、まだ入れたままの中が擦られるのか、吐息をもらす。その息を吐ききる前にくちづけて、甘い舌を舐る。
彼はまるで全身が甘いもので出来ているようだ。男の癖に感じすぎる体、片腕が無く、片足がないのにいびつさを感じさせるどころか、かえって妖しい色気を感じさせる体。
どこもかしこも熱く、蕩けるようで、甘い。
「アル・・・・」
「うん?」
「気持ちは良かったけど、兄さんって呼べって言ってるだろ」
「はいはい、『兄さん』」
あからさまに棒読みにしても気にする風もなく、それで満足したようで、髪を撫でられるのに身を委ねて気持ち良さそうにしている。
なんてバカらしい遊びだろう。
「オレ、お前に髪撫でられるの好き」
「そう?」
バカらしくて、バカバカしすぎて、止められない。
「後で髪洗ってくれよ」
「いつだって洗ってあげてるじゃないか」
愛らしくねだってみせた声に思わず言い返す。
一緒に暮らし始めてそう間もない時、風呂を手伝ってくれと言われて一瞬戸惑った。だがすぐに、彼の手足に欠損があることを思い出して頷いた。
ひとりならばひとりで、小器用になんでもこなすので気にも止めていなかったが、本来、片手片足で風呂に入るのは至難の技だろう。
その時、今までどうしてたことやら。と思いかけて思わず憮然とした。『弟』が入れてやっていたに決まってる。
彼の語る優しくて頭が良くて可愛くてカッコいい、弟が。自分はその弟にひどく似ているらしい。間の悪いことに名前も同じで。
彼は出会った当初から、自分を弟の代わりにしている節があった。『兄さん』と呼ばせたがるのはその為だ。
いや、代わりなんて生易しいものじゃない。
利用されていると、判っていた。
判っていて、それでも。
「そうだけど・・・・・」
不満そうに口をへの字に曲げて、ふてくされたように胸の上に頭を落としてしまう。
彼のやわらかな髪が胸をくすぐる。
判っていてそれでも。
魅了されたのは自分だった。風呂を弟がいれていたのだと気付いて憮然としたのは、その時既に彼に堕ちていたからだ。
「ああ、判ってるってば。拗ねないでよ兄さん」
そう言うと、そうっと顔が上がった。
彼の好きな喋り方、彼の好きな口調、彼の好きな笑顔。
「判ってるって何が」
それでもまだ、試すような言葉。
「ボクも兄さんの髪を洗って上げるの、すごく好きだよ」
ゆっくりと絹糸のような髪を梳きながら。それは彼の好きな仕草。
「だからわざわざ頼まなくったっていいよ。毎日ボクが洗ってあげるから」
弟なら。
弟なら何故そんな視線で自分を見るのか。
弟なら、何故そんな声で自分を呼ぶのか。
ある日突然風呂を手伝ってくれと言われて、彼を風呂に入れた。
服を脱がせて、義肢を外して、長い髪を解いて。
金色の長い髪を白い肌に散らして、そうしてあたりまえのように無防備な姿を晒す彼は、翼をもがれた天使のように見えた。
まっすぐに見上げられて、左腕を伸ばされた。この状態では彼は、立って歩くことも出来ない。
知らず息を飲んだ。こちらから伸ばす腕が震えた。
腰に腕を回して抱き上げる間際、耳元で囁かれた。
アル。と。
たったそれだけでチェックメイト。弟の代わりをさせられるものかという意地もはじけとんで、ただがむしゃらにくちづけた。
彼は少しも抵抗しなかった。
それはあたかも当然のことのように。
そう、彼は多分予見していたのだ。そんなことなど。むしろ、罠だったのだと思う。
自分を『弟』にするために。
自分は彼に堕ちた。完膚なきまでに。
彼に魅了され、彼のためだけに、彼が喜ぶように、彼が少しでも自分を見るように。
出会った当初から、『彼』はそのつもりだった。
自分を『弟』に仕立て上げる。蜜色の目と髪とで。小柄で淫乱な体で。可愛らしく我儘な態度で。天使みたいな笑顔で。
その、切実な視線と声で。
「アル・・・・・・・」
彼の指が胸の上から伸びてきて、くちびるを撫でた。どうやら自分の言葉はお気に召したらしい。
「愛してるよ、兄さん」
その手をつかんで、指先にくちづける。何度も。
「ん」
囁けばうっとりとした顔で見上げてくる。金色の悪魔との密やかな契約を、夜毎交わす。
自分に否やはない。これは、そういう契約だ。契約に反すれば、たちまち喰われてしまうのだろう。
背筋をなぞると、体の上でひくん、と彼の体が揺れた。
そのまままだ繋がっている部分まで指をやると、それだけで物欲しげにそこがひくつくのが判る。
それで構わない。どうして彼を手放せよう。手放せば、狂うだけだ。
くすりと笑って、ゆっくりと身を起こすと自動的にさらに深く繋がってゆく。
「や・・・・・・・・あ、もうヤダ・・・・」
「うそつき。こっちはそんなこと言ってないみたいだよ?」
腹にあたるものが熱を帯びる。これから得られるはずの快楽への期待に潤む瞳。
「もう一回だけ、ね?それからお風呂に連れてってあげる。髪も体も全部きれいにしてあげるよ」
耳朶を甘く噛んで、弟らしくおねだりを。
「い・・・・・・・回だけ、だぞ」
兄らしく、寛大なそぶりで。
「うん。愛してる。愛してるよ、兄さん」
「オレ・・・オレも・・・・・・あいしてる、アル」
うそつき。
「もっと。もっと呼んで」
「アル・・・・・ん、アル。アル・・・・」
そう、名前を呼んで、愛してると言って。その可愛らしい顔と声で、もっと、間違うほどに求めて。
うまく騙して。
その残酷な優しさで。
目的の為には手段を選ばないエドワードさんと、同じく目的の為には手段を選ばないハイデリヒさん。(え)
書きながら思ったんだけど、これって心底アルエドなんじゃないの・・・!?(違うから) え、でも兄さんはアルしか見えてないのよ!?(だから違うから 笑)
しかし18の男に可愛いも天使もあったもんじゃないよな(笑)いやでも、ここ最近の自分テーマは兄さんをどれだけ可愛くうつくしくカッコよく書くかですから!(笑)
05.2.22 礼