ペーパーNo.11 9/27 六畳

2005年夏のペーパーです。夏コミとスパコミで配りましたので、見てくださった方も多いかもしれません。
裏には礼の小説も載って、新刊もハイデリヒでなかなかに映画フィーバーしておりました(笑)
鎧の頭部を常に持ち歩くエドワードさんには鎧の呪いがかかっていると思われます(え)。
エドワードさんに夜這いをかけようとすると、向こうを向いていたはずの鎧がくるりと振り返って、目のとこがカッと光るに違いない。













朝、エドワードさんを起こしに行こうと扉を開けかけたら、「兄さん起きなよ、朝だよ!」って声が聞こえたんです・・・・。部屋の中にはエドワードさん以外いないはずなのに。いえ、エドワードさんとあの鎧の頭部以外は。え、頭部ですか?あの、ボクにもよく判らないんですが、エドワードさんはずいぶんとアレがお気に入りみたいで、手放さないんです。ええ、ずっと持ってるんですよ。外でも、家の中でも。それ以来ずっと気になっていたんですが、昨晩ボクはついに聞いてしまったんです。ボクは息を潜めてエドワードさんの部屋の前に立ちました。中からは小さく細い子供のようなあの声が聞こえていました。・・・・声と言うか歌でした。知らない歌でしたが、節がついてて、子守唄だと思いました。「やっぱり眠れない?」歌が途切れて、そんな風に声が聞きました。エドワードさんは頷いたようでした。少しの間、ひそひそと、聞こえない会話が交わされているようでした。ボクは気になって耳を澄ませました。しばらくするとエドワードさんの声が・・・・。いえ、はっきりとした言葉ではなく。その・・・あの・・・・ひどく甘い、声、でした。はい。ボクはどうしていいか判らなくなって、でも足も動かなくて。そうしてるうちに、エドワードさんが、ボクの名前を呼んだんです。「アル」と。・・・・・・あ、でもエドワードさんはいつもはボクのこと、ハイデリヒって呼ぶんです。だから本当はボクのことじゃないのかもしれません。でもあの、あんな声で名前を呼ばれてしまったら、ボク・・・・・。我慢できなくて、ドアを開けたんですが・・・・・・・・・・・・・・・・その後のことは、よく覚えていません。気が付いたら朝で、鎧の頭を持ったいつものエドワードさんがボクを覗き込んでて・・・・「おはよう、ハイデリヒ。腹減った」って。ボク、晴れた日の朝に見るエドワードさんが一番好きなんですよねえ。朝の光が彼の髪にはじけてキラキラして、顔とか寝起きでちょっとぼーっとしてて、すごく可愛いんですよ。って、ああ、ボク何を言ってるんだろう。・・・・・・え?そう。そうなんですよ!ぼーっとしてる時って眠い時もなんですけど、ちょっとだけ声が甘えた感じになるんですよね!呂律回りにくくなってるっていうか。それで起きたばっかりだからくちびるとかも乾いちゃってて、舐めて潤してあげたいなぁとか・・・・・あっ、判ってもらえます!?そうなんです、眠い時のあの人ってちょっと凶器ですよね。本気で死にそうになります。理性がたいへ・・・・・・・・・・え?ええ・・・・・・・・大変になったりするんですけど、最近、そんな時はどこからか視線を感じるんですよ・・・・・・・・・ボクと、エドワードさんと、あの鎧の頭しかないのに。


・・・・・・・・・・・・・何書いてんのワタシ・・・・・(笑)